HACCP(ハサップ)とは?わかりやすく解説!


 

食品の製造・流通のグローバル化を受け、2018年6月に可決した改正食品衛生法によって、日本でも2020年6月1日より「HACCP導入の義務化」が始まりました。そして一年の猶予期間を経て、2021年6月からは「HACCP完全義務化」全ての食品関連事業者に求められます。今回は、そんな「HACCP(ハサップ)」をわかりやすく簡単にご紹介します。

(公開:2020年12月2日)


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【 目 次 】

HACCP(ハサップ)義務化はいつから?

HACCP(ハサップ)とは

HACCP(ハサップ)と従来の検査の違い

HACCPを構築するための 7原則12手順

HACCP(ハサップ)導入のメリット

HACCP認証機関

世界のHACCP対応状況

『改正輸出促進法』に伴う食品の輸出事業者に対する支援措置

HACCP(ハサップ)とは?わかりやすく解説! まとめ

 

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■HACCP(ハサップ)義務化はいつから?


2018年6月、「食品衛生法」の改正法案が可決され、2020年の6月から食品を扱う全事業者に対してHACCPによる衛生管理の義務化が開始しました。2020年の法律施行から1年間は猶予期間として設けられ、2021年6月から、HACCP導入・運用が完全義務化となりました。

 

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■HACCP(ハサップ)とは


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「HACCP(ハサップ)」は、アメリカのアポロ計画の中で宇宙食の安全性を確保するために発案された衛生管理手法です。その後、食品業界に評価されたことをきっかけに、次第に世界に広がり、いまでは衛生管理の国際的な手法となりました。

「HACCP」の意味ですが、「Hazard(危害), Analysis(分析), Critical(重要), Control(管理), Point(点)」の頭文字をとってできた造語です。

 

HA:危害要因分析(Hazard,Analysis)

有害な微生物、化学物質や異物(金属等)が、原材料由来や製造過程で食品中に混入・増殖することで発生する可能性がある「危害(健康への悪影響)」を予測して、これらを管理する方法を明確にし、ルール化する。

 

CCP:重要管理点(Critical,Control,Point)

食品中の危害要因に対して健康を損なわない程度にまで確実に減少・除去するために、HA(危害要因分析)に基づき、特に重要な製造・加工工程を管理する。
・例:加熱・冷却・包装 の時間や温度管理

この様に、HACCPは製造工程を細分化し、工程ごとのリスク管理を行います。これにより、問題がある商品の出荷を防ぐことができます。万が一、食品事故が発生した場合でも、どの工程に原因があるのかを迅速に究明し対応することができます。

 

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■HACCP(ハサップ)と従来の検査の違い


従来の方式は、「包装」から「出荷」での「抜き取り検査」が主流です。HACCP(ハサップ)方式は、原材料の受け入れから加工・出荷までの各工程で、「微生物による汚染や異物の混入などの危害を予測」し、「危害の防止につながる特に重要な工程を連続的・継続的に監視し記録する」といった、製品の安全性を確保する衛生管理手法です。これまでの最終製品の抜き取り検査に比べて、より問題のある製品の出荷防止を可能にしました。

 

 

■HACCPを構築するための 7原則12手順


HACCPを構築していくための手順が「7原則12手順」です。これは、1993年にCodex(国際食品規格)委員会※  が策定しました。

手順1HACCPのチーム編成
手順2製品説明書の作成
手順3意図する用途及び対象となる消費者の確認
手順4製造工程一覧図の作成
手順5製造工程一覧図の現場確認
〈手順1~5:原則1~7を進めるにあたっての準備〉

手順6  【原則1】危害要因分析の実施(ハザード/HA)
手順7  【原則2】重要管理点(CCP)の決定
手順8  【原則3】管理基準(CL)の設定
手順9  【原則4】モニタリング方法の設定
手順10【原則5】改善措置の設定
手順11 【原則6】検証方法の設定
手順12 【原則7】記録と保存方法の設定
〈原則1~7:危害要因分析、HACCPプランの作成〉

※Codex(コーデックス)とは…国連機関であるFAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が合同で1963年に設立した国際食品規格委員会及び食品規格。日本を含む187ヶ国と1機関(EU)が加入している。

 

関連記事「HACCP(ハサップ)導入のための「 7原則12手順 」とは」↓

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■HACCP(ハサップ)導入のメリット


HACCP導入で考えられるメリットをまとめました。

① 社員・スタッフの衛生管理に対する意識の向上

② 生産効率の向上

③ 製品の不具合発生時に迅速な対応ができる

④ クレーム・事故の減少

⑤ 自社の衛生管理のPR力がアップ

⑥ 取引先や販路の拡大

 

関連記事「HACCP(ハサップ)導入のメリットとは?」↓

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■HACCP認証機関


HACCPはあくまで「衛生管理のマネジメントシステム」です。HACCPを導入・運用していることの証明が必要であれば、第三者機関による「HACCP認証」が必要になります。まずは、自社の事業が、どこまでの範囲の認証を取るべきなのかを考えた上で、認証機関を検討しましょう。

 関連記事「様々な HACCP(ハサップ)認証機関  ― 違いを教えて!」↓


 

■世界のHACCP対応状況


食品の製造・流通がグローバル化している今、食品の安全性を向上させていくことが世界各国の共通課題となっています。残念ながら日本は、各国よりもHACCPの制度化が遅れています。当然、HACCP先進国は、いち早くHACCP導入やHACCPをベースとした食品管理規格を策定・施行しています。そのため、日本から食品を輸出するには、輸出先国が定めるHACCPに対応することが必要ですし、各国の衛生管理規格に準じた証明が求められた場合、それに応じなければなりません。条件によっては、「自社のHACCP導入だけでは輸出基準を満たさない」ことに注意しましょう。

関連記事「世界のHACCP(ハサップ)導入状況をご紹介」↓

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■『改正輸出促進法』に伴う食品の輸出事業者に対する支援措置


2022年10月1日の改正輸出促進法の施行に伴い認定輸出事業計画に従って実施する事業者に対して様々な支援策が設けられています。この機会に利用してみるのも良いでしょう。

●農林水産物・食品輸出基盤強化資金

●農林水産物・食品の輸出拡大に向けた税制上の措置

食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業

●日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット制度

●食品等流通合理化促進機構による債務保証

※詳細は農林水産省 輸出・国際局 輸出支援課や各自治体窓口にお問い合わせください。

 

 

■HACCP(ハサップ)とは?わかりやすく解説! まとめ


「HACCP(ハサップ)」は、衛生管理の国際的な手法です。工程ごとに管理を決めることで、従来の検査よりも徹底した衛生管理が行えます。HACCP導入の際には「7原則12手順」を用いて計画してみましょう。

また、第三者機関にHACCP認証を受ける際は、どの規格が自社に合っているのかを検討しましょう。認証を受ければ海外への輸出も可能になります。

すでに日本でのHACCP義務化は始まっています。対象となるメーカーや飲食店などの事業者は、HACCP導入から運用までを行わなければいけません。そのためには、全社員が一丸となって取り組む必要があります。時間がかかる作業ですので、早めに対応していきましょう。

※参考:厚生労働省HP HACCPページ

 

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